連載 1つの看護教育史 1946~53 東京看護教育模範学院で学んだ人々・2
戦後の混乱時代の看護教育
川島 みどり
1
1健和会臨床看護学研究所
pp.152-155
発行日 1992年2月25日
Published Date 1992/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663900346
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戦後の混乱と占領下の看護改革
敗戦を終戦と呼び,占領を進駐と呼ぶことについては,当時の政府によって,降伏という事態からの国民の衝撃を少しでも少なくしようとの意図から用いられたという.だが,どのような言葉であろうと,連合国を相手に戦った末,ポツダム宣言を受諾したわが国の敗戦は歴史的な事実である.
度重なる空襲で廃墟と化した首都東京は,何処に立っても地平線が見えるといわれた位で,瓦礫を積んで住居としていた人々の姿も多く見られた.今や伝説と化しつつある食糧不足による,空腹感・飢餓感は,今日の飽食の時代には想像もつかないだろう.
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