特別レポート
3校合同の海外語学研修―カンバセーションパートナーとともに
木原 裕
1
,
鈴木 伝次
2
1自治医科大学看護短期大学
2自治医科大学英語教室
pp.248-253
発行日 1990年4月25日
Published Date 1990/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663900042
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はじめに
戦後第2期の英語ブームといわれる.第1期が閉ざされていた欧米への憧れを契機にした戦争直後のものであったとすれば,現在のそれは今後確実に日本が国際社会の一員に変身していく,本当の意味での開国にあたるのかもしれない.
看護の分野は,幅広い多くの業務を抱える確固たる分野でありながら,看護学を進める指導者の層が比較的薄く,かつ学問内容のかなりの部分を特にアメリカの学問レベルに負っているために,学問輸入国の色彩が強い.にもかかわらず,看護婦養成機関における語学の教育にかけられる時間数は多くはなく,卒業時に,①原書が独りで読めること,②外国人と英語で会話ができること,③自分の主張,論文を英語で書けること,という語学の3大目標を達成している学生は必ずしも多くはない.看護をより深く勉強したいと思った時やアメリカで学位を取りたいと思った時,何よりも高い障壁となって立ちはだかるのは,語学の壁とか,TOEFL(外国人のための語学力テスト)の点数といっても過言ではない.
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