特集 OSCEに備える! アップデートする!
―看護教育におけるOSCE導入・実践事例③―島根県立石見高等看護学院 小さな看護学校の“trial and error”
吉田 真奈美
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1島根県立石見高等看護学院
pp.532-539
発行日 2024年10月25日
Published Date 2024/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663202300
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はじめに
島根県立石見高等看護学院(以下、当学院)は、島根県の西端に位置する益田市にあります。看護学科単科の3年課程の学校で、学年定員は40名。いわば、「地方に存在する小さな看護学校」です。
ご多分に漏れず、地方の市町村は人口減少・過疎化という問題を抱えているわけですが、そのような地方と共に学校そのものが埋没してしまっては、地域医療が衰退してしまうという危機感を当学院の教職員たちは常に持っています。島根の地域医療を支える意味においても、当学院での看護基礎教育を特徴あるものとし、質の高い看護師を養成したいという願いを基に、さまざまな教育上の工夫を重ねてきました。
今回ご紹介するOSCEの導入についても、その1つになります。「小さな看護学校」では、教員の総意の取りまとめが容易な点で新しい物事を取り入れやすいという面はありますが、人員的にも予算規模も小さいがゆえの工夫が必要となります。当学院と同様に「地方に存在する小さな看護学校」では、そのような工夫の積み重ねをされてきていると思います。そういった方々との情報交換のきっかけになればという気持ちで、当学院でのOSCEの取り組みをお伝えしたいと思います。
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