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本学看護学科のOSCEの特徴
茨城県立医療大学(以下、本学)のOSCEは、2004年度から看護学科、理学療法学科、作業療法学科で開始され、2005年度には放射線技術科学科も加わり全学的に導入となった。看護学科では、4年間の学習進度に合わせて、1回目は3年次後期の領域実習前、2回目は臨地実習を全て終了した4年次後期で、各学年50名前後の全員に実施している。3年次のOSCEは各看護学実習前の形成的評価を目的とし、小児、成人、老年、ウィメンズヘルス、精神、在宅の6領域の援助論から各2時間(1コマ)、合計12時間(6コマ)を共有し、実施する。4年次のOSCEは「看護学総括演習」(30時間、1単位)の科目として位置づけられ、4年間の学修成果として、看護職に不可欠な知識・技能・態度を総括的に評価し、自己の今後の課題を明らかにすることをねらいとしている。
本学のOSCEの特徴は、毎回が看護学科の教員全員(約30名)の参加型という点である。また、大学事務職員や地域の社会福祉協議会のボランティア、民間のSP(Simulated Patient)会、さらには大学院生のTA(Teaching Assistant)に模擬患者(以下、SP)を依頼し、加えて本学付属病院の看護師に外部評価者として協力を得るなど、非常に多くの人々が関わりOSCEが運営されている。2020年からの新型コロナウイルス感染症流行拡大の際も、課題内容を工夫し、ICT(Information and Communication Technology)を駆使した遠隔形態で実施した。今回、開始から約20年にわたり継続している本学看護学科のOSCEの方法について紹介する。
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