特集 実習記録再考
―省察的実践としての実習記録 1―省みることの基盤をつくる
板垣 紀子
1
,
脇坂 豊美
1
,
岡本 朋子
1
,
大橋 由紀子
1
,
田畑 愛実
1
,
前川 幸子
1
1甲南女子大学看護リハビリテーション学部看護学科基盤実践看護学
pp.296-300
発行日 2023年6月25日
Published Date 2023/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663202095
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看護学生が省察的実践者へと育つために
目の前の固有で不確実な状況に応じながら実践していく専門職は、省察的実践者(Reflective Practitioner)と称される。省察的実践者は、状況に固有の特徴を発見しようとし、徐々に発見していったものから、そこでのかかわり方を見出していく特徴をもつ1)。
また、専門職としての看護師は、「看護師が省察的態度、すなわち患者を含めた看護的状況に働きかけるという形で行為しつつ、自らの実践がその事態にふさわしいのか、看護実践の文脈としてとらえながら、そのつど自己へと問い直しを行い、実践していく」2)ことが必要であり、「省察的態度の育成こそ、看護基礎教育やそこで行われるリフレクションの方向性であるべきだろう」2)と言われている。
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