焦点
―目標志向型実践力の育成に向けて―「地域・在宅看護論」の工夫と実践
片山 陽子
1
1香川県立保健医療大学
pp.76-84
発行日 2023年2月25日
Published Date 2023/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663202050
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地域・在宅看護の学びの全体像
4年間の科目配置
香川県立保健医療大学(以下、本学)では、2022年度から保健師教育を大学院化し、学部においては、4年間で将来、地域で活躍できる看護師の育成、すなわち、地域の特性を知り地域で暮らす個人・家族を生活者として、その人々の尊厳を守り支援できる看護師の育成をめざしている。そのため、 1年次から地域・在宅看護関連科目を配置している。
1年次前期には、「看護学導入実習」として、医療機関での見学実習の他、市町保健センターや地域の助産院、訪問看護ステーションなどの見学実習を実施している。これは、学生が4年間の学びのなかで最初に出会う対象が、地域で暮らす生活者であることを意図している。人々は、集中的な医療が必要となったときに一時的に入院し、「患者」と呼ばれるが、本来、そうした患者1人ひとりは固有の暮らしを営む生活者であるという認識をもってほしいと考え、入学後の最初の実習で地域の事業所などを含めている。
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