実践報告
老年看護学学内実習での取り組み―高齢者理解につながる「ある認知症高齢者の物語」の作成
生天目 禎子
1
,
黒臼 恵子
1
,
太田 淳子
1
,
杉山 桂子
1
,
松林 優子
1
,
上野 公子
1
1帝京大学医療技術学部看護学科
pp.739-744
発行日 2022年12月25日
Published Date 2022/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663202023
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はじめに
2年以上にもおよぶCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)の影響により、帝京大学(以下、本学)医療技術部看護学科でも2020年度は老年看護学実習施設である介護老人福祉施設(以下、特養)での臨地実習が困難となった。2021年度は施設側の理解と協力を得て、半日5日間の臨地実習を実施することができたが、その5日間以外は学内実習を強いられることとなった。従来の形式で、学生がそれぞれ1名の施設入所高齢者(認知症高齢者)を受け持ち、コミュニケーションや日々のケアをとおして、心に触れることで高齢者理解を深めるレベルまで到達させるのに必要な臨地実習時間を補う意味で、学生には5つの実習課題を課すことにした。そのうち、実習最終段階の課題(学内実習5)「ある認知症高齢者の物語」の作成は、事前学習を含む実習の全過程を振り返り高齢者理解を深める機会となったので、この課題に焦点をあてて本稿で報告する。
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