特集 なにを、どう教える? はじめての看護学概論
初めての看護学への誘い―看護学総論の授業をとおしての私見
藤田 佐和
1
1高知県立大学看護学部
pp.410-416
発行日 2021年5月25日
Published Date 2021/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201722
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
高知県立大学(前高知女子大学。以下、本学)は、1952年にわが国で初めて4年制の看護大学として誕生し、開設当初から保健師看護師統合カリキュラムで看護基礎教育を行っています。私は臨床で看護師として勤務した後、母校で慢性期看護学領域の教員として看護基礎教育に携わることになりました。がんを含む慢性疾患をもっている方々の看護ケアの経験から、“病気との折り合い”について関心をもち、現在の専門領域はがん看護学です。基礎看護学が専門ではありませんが、「看護学総論」を担当する機会をいただきました。担当者になってあらためて、看護の本質とは、基礎教育のなかで教授しなければならない看護学のコアとは、などについて考え、看護の初学者にどのように看護学を、看護の魅力を伝えればよいか手探りで取り組んでいます。
現在は教科書・教材の種類や内容が豊かになり、看護学の発展を実感する一方で、何をどこまでどのように初学者に伝えればよいか、悩まれる方がいるのではないかと推察しています。今回紹介する実践内容がみなさんの授業のヒントになれば幸いです。
Copyright © 2021, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.