増大号特集 特集2 新型コロナウイルスの影響と教育の展望
Zoomを用いた遠隔授業―大学および看護学科全体へ浸透させる取り組み
河尻 純平
1
,
國分 真佐代
1
,
江口 秀子
1
,
土田 幸子
1
,
鈴木 隆弘
1
,
武笠 佑紀
1
,
松本 あさみ
1
,
堀木 実子
1
,
佐久間 加留奈
1
,
郷良 淳子
1
1鈴鹿医療科学大学看護学部看護学科
pp.710-715
発行日 2020年8月25日
Published Date 2020/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201546
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はじめに
新型コロナウイルスの蔓延により、日本をはじめとする世界各国の教育現場では出校停止措置がとられている。当初、日本国内では高等教育機関が春季休業期間中ということもあり、大きな問題とはならなかった。しかし、4月以降も感染者数が日々増加していることもあり、出校しての教育は依然として実施できない状況にある。本稿執筆時点(2020年4月)では休講措置の解除時期がほとんどの学校で5月の連休明け以降で、不透明である。
本学(鈴鹿医療科学大学)をはじめとする「医療関係職種」を養成する機関(学校養成所等)では、国家試験の受験資格を付与するにあたりさまざまな制約(指定規則)がある。文部科学省と厚生労働省から2月28日付事務連絡「新型コロナウイルス感染症の発生に伴う医療関係職種等の各学校、養成所及び養成施設等の対応について」において、「インターネット等の活用を含めた弾力的な取り扱い」が出されており、全国的にICT機器を活用した授業継続が模索されはじめている。
筆者(河尻)は、全学の初年次教育を担当する教員として、Zoomによる遠隔授業の大学全体および看護学科への浸透させる役割を担ってきた。Zoomを授業で初めて利用する教員や学生が大半を占める学科での取り組みを報告する。
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