附録
入院と退院
ミス・ギル
1
1東京衞生病院
発行日 1951年2月15日
Published Date 1951/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906813
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入院
病人であるために,日常は聞きいれてもらえない我儘も,大目に見てくれる事の多い自分の家庭から,他人との大きな共同生活の中に入ることは,誰にも不安なことであります。やりきれない病苦のこと,職場のこと,家庭のこと,學校のことなど,いくつかの心配を抱いて入院する入々に,暖かい第一印象を持たせるように致しましよう。
清潔なシーツ,窓際に置かれた花,あたたかないたわりの心の雰圍氣はおびえている入院患者の想像を見事に裏切ることでしよう。迎えに出た看護婦のやさしい,てきぱきした看護技術をマスターした態度は,患者に病氣に對するたくましい希望を持たせ,また家族の人々にも「これで,よかつた」というほつとした安心感をあたえることでしよう。
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