特集 看護教育をとらえる新たな発想 コンセプト・ベースド・カリキュラム
概念基盤型学習のアプローチ:根幹は“Less is more!”にあり─Giddens教授との対話から/【コラム】The Conceptual Approach: A Primer for Japanese Nurse Educators 概念アプローチ:日本の看護教育者のための第一歩
津波古 澄子
1
,
Jean Giddens
2
,
宮武 綾音
3
1共立女子大学
2Virginia Commonwealth University
3首都大学東京大学院研究科
pp.1032-1039
発行日 2018年12月25日
Published Date 2018/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201135
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
Giddens教授との対話から
バージニアコモンウェルス大学(VCU)看護学部に訪問の機会をいただいた初夏,長身のGiddens教授はリッチモンドの6月の青空のような笑顔で迎えてくださった。看護学部創立125周年の伝統をもつVCUに,学部長として1年前に招聘され,ご多忙ななかでインタビューに応じてくださった。私(津波古)にとっては,10年越しの初対面である。
Giddens教授のお名前とご活躍は,10年前に読んだ2つの文献1,2)で知った。特に「Rescuing Nursing Education from Content Saturation: The Case for a Concept-Based Curriculum」1)(看護教育の内容量飽和状態からの救出:概念基盤型カリキュラムのケース)は,欧米の看護教育に大きなインパクトと変革をもたらしただけでなく,日本にいる私にも思索の機会を与えた。当時,私は某大学の看護学科カリキュラム作成にかかわっており,看護教育の現状と10年先においてもフィットするようなカリキュラムの構想を鑑みながら,情報社会で育つ新しい世代の看護教育の在り方を模索している時であった。
Copyright © 2018, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.