Scramble Zone
「協同の精神」を教職員全体に取り入れ「チーム学校」を創る試み
児玉 善子
1
1大阪労災看護専門学校
pp.368-372
発行日 2017年5月25日
Published Date 2017/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200743
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「チーム学校」創りに必要だった協同学習
久留米大学文学部の安永悟先生や梅花女子大学看護保健学部の緒方巧先生が,看護教育の分野で「協同学習」を取り入れる積極的な活動をされていることを私が知ったのは,4年ほど前のことだった。協同学習は,「小グループの教育的使用であり,学生自身の学びと学習仲間の学びを最大限にするために共に学び合う学習法」と定義されている1)。また,協同学習は,仲間と心と力を学び合うという「協同の精神」を大切にする学習法である2)。チーム医療の中核となって働いていく看護師を養成する看護専門学校(以下,看護学校)にとって,成果につながる学習方法だと感じた。
時期は多少ずれるが,同じ頃,文部科学省が発表した「チームとしての学校の在り方と今後の改善方策について」において,「これからの学校が教育課程の改善等を実現し,複雑化・多様化した課題を解決していくためには,学校の組織としての在り方や,学校の組織文化に基づく業務の在り方などを見直し,チームとしての学校を作り上げていくことが大切である」3)と述べられている。この考えは,初等中等教育のみならず,これからの時代に求められる看護教育においても重要であると考えた。
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