連載 「配慮が必要な学生」の学びにつなげる対応 臨地実習における教育上の調整を考える・3
コミュニケーションが難しい学生への対応
小川 純子
1
1淑徳大学看護栄養学部看護学科
pp.234-239
発行日 2017年3月25日
Published Date 2017/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200712
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第1・2回は,「臨地実習において配慮が必要な学生への教育上の調整」にかかわる状況や要因について述べてきました。本稿(第3回)からは,学生の特徴に焦点をあてた事例を示しながら,教育上の調整の考え方と方法について考えていきたいと思います。
臨地実習において学生は,看護の対象者である患者さんだけでなく,患者家族,臨地実習指導者,教員,グループメンバーの学生など,さまざまな立場の人とコミュニケーションをとることが求められます。なぜなら看護職は対人援助職であり,コミュニケーションなしでは始まらないからです。そこで,最初の事例として「コミュニケーションが難しい学生」を取り上げます。この事例は,学生自身が難しいと感じているケースではなく,教員や指導者からみて他者とのコミュニケーションが難しく,指導に苦慮するケースとしました。
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