特別寄稿
看護が看護であり続けるために─過去と未来をつなぐメッセージを届ける
川嶋 みどり
1
1健和会臨床看護研究所
pp.1010-1011
発行日 2016年12月25日
Published Date 2016/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200650
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昨今の医療現場は,先立つ経営の論理に支配され,看護師が看護に専念できない状況で,長年この道を歩き続けて来た者としての思いは複雑である。しかし,時代も人々のニーズもこれまで以上に質の高い看護の必要を示唆していることは間違いない。あらためて個々の看護師が本来の看護のありようを自覚し,それに専念できる職場環境を整え,具体的実践量を増やす必要があるのだが,個人の努力では果たし得ない事情も数多くある。そうした閉塞感から抜け出て未来を展望する道は,過去の歴史から謙虚に学び,現実を直視する姿勢にあるのではないだろうか。2016年の夏の2つのイベントを通じて考えてみよう。
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