増大号第2特集 看護学生・教員エッセイ─入選エッセイの発表
学生部門
講評●心の成長への学びと職業人への道程
柳田 邦男
pp.620-622
発行日 2016年8月25日
Published Date 2016/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200554
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現場と“本物の知”
私が作家として事件や事故や災害などの取材をするときに大切にしているのは,第1に何はともあれ現場に出かけ,現場に立って,全体の状況を五感で感じ取ること。第2にたとえば事故であれば期待あるいは車両などの壊れ方など,つまり現物を,しっかりと見ること。そして第3に,当事者・関係者の話を聞くこと,の3点です。看護学生にとって,臨床の現場で学ぶというのは,現場取材と同じではないかと思います。臨地実習で学んだり感じたりすることは,教科書などで知識や理論を学ぶのと違って,五感が動員され,全身に浸透し,血肉となるかたちで,“本物の知”となるのです。看護学生のエッセイを読むと,すばらしい“本物の知”の学びをしているな,と感じます。
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