特集 懸賞論文 「私を変えたお産」 受賞作発表
講評
中根 直子
1
,
村上 明美
2
,
宗 祥子
3
1日本赤十字社医療センター産婦人科
2神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部・看護学科
3松が丘助産院
pp.935-938
発行日 2013年11月25日
Published Date 2013/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665102626
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経験に優劣はつけられない
日本赤十字社医療センター産婦人科 師長 中根 直子
学生さんやスタッフのレポートを読むことは多いのですが,同時に,産んだ女性側からの体験記を拝読するのは新鮮でした。経験に優劣はつけられず,申し訳なく思いながらも,自分の好みで選ばせてもらいました。
佳作の宮澤初恵さんの作品は,目の前の心配事から「1人ひとりの人生」へと意識が変化していく過程が印象的でした。そのきっかけとなった「動き出したら死ぬまでずっと動くものよ」という助産師の言葉が新鮮で,深いですね。「さりげない日常のなかで,確実に変わっていくものがある」という,妊娠期特有のブレークスルーをさりげなく表現していて好印象をもちました。個人的にも文章が好きでした。
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