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講評
竹内 繁喜
1
1都立築地産院
pp.47
発行日 1954年2月1日
Published Date 1954/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200548
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- 文献概要
異常胎位,特に骨盤位の喬正は助産婦にとつては非常に重大な問題でしよう.私は中央保健所の委託で毎週1回自宅或は助産所で分娩をする妊婦の健康診察,保健指導をしていますが,その際医者が妊婦を診察した所見,及び爾後の妊婦保健指導について助産婦に対し注意すべき事項を記入した検診票を妊婦さんに渡してそれをかかりつけの助産婦に届ける事になつています.前には骨盤位という所見をも記入していましたが,「骨盤位という事を妊婦に知らせると,妊婦が非常に心配し,自宅分娩に不安を持つので,なるべく知らせずに慾しい」という抗議をうけた事があります.この事実を以てしても,これが助産婦にも重要な問題である事が判りましよう.
したがつてこの研究発表は非常に時宜を得たものと言えましよう.次に2-3気付いた点を述べて参ります.
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