Nursing Study
講評
編集委員会
pp.16-17
発行日 1960年6月15日
Published Date 1960/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911107
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“看護研究”これのもつ意味は科学的看護を行つた結果の記録であろうかと思います。しかしここに研究されました方は看護学を学びつつある看護学生であられるようですので,その研究態度や研究の方法がおのずから違つてくると思います。田中さんは,2年生であられるようですが,2年生の実習として,或いは2年生のもつ知識として脊髄小児麻痺を深く学ぼうとされた動機,研究態度については大変感心致しました。今私が皆様方の教科課程も実習プログラムも知らないで批評します事をゆるしていただけるのでしたら,私の気づきました事をのべてみます。
1.全体の内容としまして5月号に書かれました一般的なことがら,これは勿論貴女方が学問として,知識として是非知つておきたい事ではございます。しかし看護学の,或は小児科学の教科書的のこれらの事項をここにかかれましたことは何か学問として遊離した感じです。折角症例紹介を2例も出しておられるのですから,この患者さんの症状を中心として,一般的のことがらと結びつけて考えて貴女のもっ知識をより固めてほしかったと思います。例えば症例1の5歳の女児の場合に病日4日に右上肢が重い,5日目に右上肢力ぬける,ポリオと診断されるとあります。
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