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書評 ─『トライ!看護にTBL チーム基盤型学習の基礎のキソ』─TBLを「本気」で知りたい,使いたい人への一冊
栗田 佳代子
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1東京大学大学総合教育研究センター
pp.485
発行日 2016年6月25日
Published Date 2016/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200524
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みなさんは「TBL」という学習方法をご存知でしょうか。Team Based Learningの略称で,日本語では本書の副題にもあるように「チーム基盤型学習」と訳されます。本書は,まだあまりなじみのないTBLという方法を基礎から解説し,看護教育に導入するために書かれた初めての和書です。
昨今,教育現場では「いかに教えたのか?」から「いかに学んだのか?」への転換が求められ,その流れにおいてアクティブ・ラーニング(以下,AL)が大きく注目を集めています。ALは「一方向的な知識伝達型講義を聴くという(受動的)学習を乗り越える意味での,あらゆる能動的な学習のこと。能動的な学習には,書く・話す・発表する等の活動への関与と,そこで生じる認知プロセスの外化を伴う」1)と定義されます。TBLは,このALの一方法として位置づけられます。
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