特集 学生の答え,ちゃんと待てますか 今こそ知りたいファシリテーションの心構え
正解を決めていない授業のありかた─医療・看護における対話力とは
小林 正弥
1
1千葉大学大学院人文社会科学研究科
pp.1076-1081
発行日 2015年11月25日
Published Date 2015/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200382
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医療における対話力の必要性
対話的な授業への注目が高まるにつれ,私は医療関係の場でも対話やそれと関連する公共哲学についての講演などを求められることが多くなった*。こういった場で医療者の方々と話すうちに,この分野こそ対話力がもっとも求められている仕事の1つであるとわかるようになってきた。
さまざまな専門的領域で,かつては基本的には「上から下へ」と話すだけで十分であると考えられてきたが,最近はそれだけでは不十分であり,「下から上へ」という方向も含めて水平的に話すことも大事だと考えられるようになってきている。
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