連載 心一文字・12【最終回】
『港』
園家 文苑
,
水戸 優子
1
1神奈川県立保健福祉大学
pp.1099
発行日 2014年12月25日
Published Date 2014/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200046
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私の職場は海沿いにあるので通勤途中によく港を眺めている。そこでは漁船が遠洋で獲れたマグロを水揚げし,貨物船がたくさんの荷物を積んでいる。そして燃料を補充した後,また大きな海へと出航するのだ。その様子を眺めながら,卒業生は船に似ているし,学校は港に似ているなと思った。
先日,4人の卒業生が学校に立ち寄り,顔を見せてくれた。みんな遠方で看護職の仕事をしているが,わざわざ集まり学校に寄ったのだという。卒業生による近況報告を聞いて私は安心したり,びっくりしたり。一方,卒業生は私と話すうちに,自分たちにかけられている期待や使命を思い出し英気を養っていた。まるで港に寄った船のようだった。
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