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新人ナース時代に父からもらったアドバイス
皆様ゴールデンウィークはいかがおすごしでしたでしょうか?私事ですが,このゴールデンウィーク,両親がハワイへ遊びに来てくれ楽しいひとときを過ごすことができました。飛行機が大の苦手の高所恐怖症の父。2006年に私が渡米する前は「アメリカへは電車が開通するまでは絶対に遊びにいかない」と断言していましたが,2010年,12時間の飛行時間に耐え,日本からはるばるカリフォルニア州サンフランシスコまで母と一緒に来てくれました。そのときが父にとっては人生初めての海外旅行でした。父が飛行機を克服してアメリカまで来ることは無理だろうと思っていたので,両親と海外で過ごせるなんて本当に夢のような時間でした。後から母が「お父さん,まずは北海道へ飛行機で何回か行って,少しずつ慣れていったのよ」と教えてくれました。がんばってくれた父に今でも感謝しています。
日本とアメリカで家族と遠く離れていても,メールや電話などで密に連絡をとることができることはありがたいことです。が,それらの手段ではなかなか話しきれないことがたくさんあります。両親とこうして海外で共に旅をするなかでたくさんのことを話すことができたのは,離れていた時間を一気に埋めてくれる貴重な時間でした。今回もハワイの青空の下で青い海を見ながら両親とさまざまなことを語り合いました。父は,小さなときからいろいろなメッセージを子どもたちに送ってくれました。今回話していて父から新人ナース時代に何度となくもらったメッセージを思い出しました。「何か失敗をしたら絶対に隠そうとしたり,逃げたりせず,きちんと自分で対応しなさい」というもの。ナースとして病院やクリニックで働いていると,さまざまなインシデントに遭遇します。この父の言葉は,自分がインシデントに直面したときに,逃げ出したい気持ちを抑え,事実に立ち向かうために大きな力をくれます。
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