発行日 2012年10月1日
Published Date 2012/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013081445
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2005~2009年の間に提出されたインシデントレポート(IR)286件中、骨折に関する89例を対象にインシデントの現状について検討した。その結果、1)IRの種別では診断27%、手技47%、合併症10%、併存症3%、説明・接遇2%、まったくの思い過ごし4%、その他7%であった。2)発見の契機では現場での発見41%、治療効果なし10%、再診時39%、他者からの指摘7%、その他3%であった。3)原因別では知識・経験不足17%、不注意11%、不可抗力32%、不明15%、その他25%であった。4)身体影響レベルではレベル0が17%、レベル1が8%、レベル2が27%、レベル3aが28%、レベル3bが20%で、処置や治療を要するレベル3以上をアクシデントと定義するとアクシデントは全体の48%であった。以上より、骨折関連のインシデントは手術手技関連が最も多かった。
©Nankodo Co., Ltd., 2012