クラスター発生時の対応：病院全体

Operation against the emerging of COVID-19 cluster：as a whole hospital

はじめに

　2019年12月に中国の武漢で発生した原因不明の肺炎は，新型コロナウイルス感染症（COVID-19）と命名された。2020年1月15日に武漢からの帰国者で日本初の感染が確認され，日本でもCOVID-19の流行がはじまった。当院でのCOVID-19患者の受け入れは，2020年2月における2名が最初であった。その後，COVID-19陽性患者対応病棟とは異なる病棟のスタッフや患者から次々と発熱者が出現した。保健所に報告し，PCR（polymerase chain reaction）検査を実施した結果，陽性と判定されクラスター発生となった。そして，当院を取り巻く環境は一変した。台東区保健所との連携，東京都福祉保健局の介入，厚生労働省クラスター対策班の指導を受け，COVID-19の収束に向け職員一丸となり取り組んできた。