Special feature コロナ禍で浮き彫りとなった高齢者施設・精神科病院の感染対策
■高齢者施設の感染対策
❸クラスター(アウトブレイク)発生時の対応
萩野 貴志
1
1NTT東日本札幌病院看護部 看護師長 感染管理認定看護師
pp.174-178
発行日 2023年7月15日
Published Date 2023/7/15
DOI https://doi.org/10.34426/ict.0000000402
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が5月8日から感染症法の2類相当の対応から5類感染症となった。5類への移行によって社会的ルールは変更されるが,新型コロナウイルスの性質が変わるわけではなく,医療施設や高齢者施設における感染対策を緩和に踏み切ることはクラスターを発⽣させる誘因となりえることは想像に難くない(表1参照)。そして,施設において大きな影響が出るため,感染対策の基本は変えてはいけないと筆者は考える。特に,無症状の感染者がいることを前提として,可能な限り職員および利用者の両方がマスクを常時着用することが必要であると考える。社会全体が緩和の方向に向かっても,医療施設や高齢者施設はある程度の感染対策は継続せざるを得ないので,ポイントを押さえ,平時から有効な策を講じながら対処していくことが重要である。そして現在においてもクラスター対応に追われている施設があることをお伝えしたい。
Copyright © 2023, Van Medical co., Ltd. All rights reserved.