特集 2014年の国試に向けてできること
わが校の国家試験対策の試み
津波 正枝
1
,
佐々木 陽子
1
1東京都立南多摩看護専門学校
pp.804-808
発行日 2013年9月25日
Published Date 2013/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102505
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南多摩看護専門学校の看護師国家試験対策
超少子高齢社会を迎え,質の高い医療サービスを安定的に提供できる体制を整えることが求められており,その視点から看護師の確保対策は重要な課題となっている。厚生労働省は看護職員数を2010(平成22)年度の147万人から2025(平成37)年には約1.4倍の195万~205万人とすることを示している。この情勢を受けて看護大学の設立が増え続け,現在200校を超えている。看護師国家試験の受験者も増加しており,2013年の合格率は前年より低下しているが,合格者は増えていて5万人を超えている。今年度の受験者も増えると予測され,看護師の質を保ち,なおかつ看護職員数を確保することに近づいてきていると言えよう。
このような社会情勢を受けて東京都立南多摩看護専門学校(以下,当校)では,看護に関する専門的知識と技術を習得するだけでなく,さらに判断力と実践力を身につけた看護職者を育てることを目指している。しかし,3年間のカリキュラム内容はハードで,時間的ゆとりがない。3年間の科目が終了した時点から看護師国家試験対策(以下,国試対策)を始めると十分な準備ができなくなってしまう。また,都立看護専門学校の場合,学生も多様化してきていて,高卒から社会人まで年齢層は広く,子育てをしている学生もいる。そのため学生支援内容も,集団だけでなく,個々への対応が必要となってきている。このような背景から,当校では1年次から科目履修と併行して,国試対策に取り組んでいる。
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