特集 2014年の国試に向けてできること
3年間を通したわが校の国試対策
上田 幸恵
1
,
井上 奈央
1
1北九州市立看護専門学校
pp.809-813
発行日 2013年9月25日
Published Date 2013/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102506
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当校の教育理念と国家試験の位置づけ
毎年,国家試験当日と合格発表の日は一日落ち着かない。国家試験当日は,3年間の学習の積み重ねが試験当日1日で判定される日である。体調不良者はいないか,遅刻者はいないかと心配する。合格発表当日は,試験終了後自己採点の結果である程度予想はしているものの,結果として発表されるまでは安心できない。過去5年間の当校の国家試験合格率を振り返ると第98回・99回はそれぞれ一人ずつの不合格者を出している。第100回以降は全員合格であり看護師養成学校としての責務は果たせていると感じている。第102回看護師国家試験は,2年ぶりに合格率が90%を下回ったなか全員合格することができたのは,国家試験対策の結果であり,受験者本人の努力の結果であったと思う。
北九州市立看護専門学校(以下,当校)は,1900(明治33)年創立という歴史のある学校である。そのためか,入学希望者は多く受験倍率は全体で3.2倍(推薦入学試験受験者も含め)と,少子化という社会背景がありながらも一定の学力水準は保たれている。一方福岡県内には11校の看護系学部をもつ大学もあり,一定水準の学力を保有した学生を確保するのは困難な状況にもなってきている。しかし,入学者は学習意欲も高く看護職になることを強く希望して入学してくるために目的意識がはっきりしており,学習への導入は比較的スムーズである。
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