特集 国家試験対策―わが校はこうしている
5年ごとに見直し,変革してきたわが校の国試対策
荒井 碧
1
1越谷市立看護専門学校
pp.12-16
発行日 1998年1月25日
Published Date 1998/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901757
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はじめに
1996年4月,第85回看護婦国家試験の合格発表がなされた時,初めて90%を下まわった合格率に本校はもちろんのこと全国の看護学校で,悲鳴にも似た驚きの声があがったのを鮮明に記憶している.しかし,自校の合格率に一喜一憂しながらも,看護教育にかかわる多くの教員が,「国家試験の合格率は厳しくすべきである」という矛盾した意見をもっているのも事実であった.
過去ほぼ100%の合格率で経過してきた本校では,責任をもって教育しているという自負の念でこれまで試験にのぞんできた.しかし近年の看護婦の需給状況と学生の変化をみるにつけ,いずれはどこかで査定されるときがくると予期していた.2年連続の合格率の低下を目のあたりにし,現在は国家試験対策を根本から考える時期にきていると思われる.
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