特集 基礎看護学を再構成する・1 看護の「基礎」とは何か?
「基礎看護学」という学問は成立するのか?
櫻井 利江
1
1前長野県看護大学
pp.26-31
発行日 2013年1月25日
Published Date 2013/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102288
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はじめに
基礎看護学は学問として成立するのか。この問いに答えるために,まず,学問とは何か,学ぶとは何かという問いと,その「問い」はどのようにして生まれてくるのか,から考え始めたいと思う。そして,次に「基礎看護学とは何か」という深遠な問いについて考える。
学問領域の細分化による弊害が言われて久しいが,基礎看護学こそ,あらゆる分野が乗り入れており,細分化しようと思えば細分化可能な領域ともいえる。そこで,かつて「看護学原理」といわれていた領域が「基礎看護学」という名称に変更された経緯を踏まえ,看護学の学問としての成り立ちと照らし合わせて考察してみようと思う。そのうえで,最終的に,基礎看護学は学問として成立するのか,について考えてみたい。
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