連載 見直そう「儀式」「習慣」だらけの感染管理・4
感染成立の条件をつぶせ!
土井 英史
1,2,3,4
1関西労災病院
2岸和田徳洲会病院
3セコメディック病院
4ヘルスケアリソース研究所
pp.856-857
発行日 2000年10月10日
Published Date 2000/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686902022
- 有料閲覧
- 文献概要
ベースは手洗い
前回は「標準予防策(Standard Precautions)」についてお話しし,そこでもInfection Controlでまず考えるのが伝播経路の遮断であり,「手洗い」が最も大切であるということを強調しました。今回のテーマである「感染経路別予防策(Transmission-based Precautions)」でも,やはりベースは「手洗い」になります。それはなぜかということを含めて「感染経路別予防策」についてお話をしましょう。
さて,微生物は人間の体のいたるところに存在(常在菌)し,他の微生物が侵入して住みつくのを防いでいることはご存知ですね。ですから,常在菌を温存することは,Infection Controlでは必要なことなのです。つまり,うまくバランスをとりながら微生物と共存するのです。
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.