連載 Mail from USA 『JNE』を読み,世界の看護教育の流れを知る・38
看護資質とリーダーシップ
原田 奈穂子
1
1ボストンカレッジ看護学研究科博士課程
pp.536-537
発行日 2012年6月25日
Published Date 2012/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102113
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●【小研究】「看護教員アドバイザー評価質問表の開発とパイロットテスト」より
今月号でHarrisonは看護教員の資質の軸になるものが何かを多角的に分析していますが,知識が豊富なこと,コンタクトが取りやすいこと,系統だっていること,責任感がある,相談しやすい,コミュニケーション能力が卓越している,賛同してくれる,育んでくれる,高潔である,そして信頼できることが特徴として挙げられています。たまたま先月号のJNEを読み返していてふと,Bensonが学部教育でリーダーシップが育まれなかった,という結果の研究をしていることが気になりました。Harrisonが明らかにした特性はリーダーシップに欠かせない特性でもあると,つい先日学んだばかりだったからです。
先日Myers Briggs Type Indicatorという性格検査を受ける機会がありました。今私は国際保健に関わる人材のリーダーシップを育むプログラムに参加していて,そのコースの一環で受けたのです。93項目にYes/Noで答えるテストで,結果は16あるリーダーシップのタイプに分けられるのですが,私は典型的な欧米企業と社会が求めるリーダーシップを取ると診断されたのです。自己診断も併せて行ったのですが,同じタイプでさらにショックを受けました。国際社会でうまくやっていけそうな性格らしいと喜んでいいのか,欧米とは異なると言われている社会文化をもつ日本ではあまり上手くやっていけそうもないと保証されたのか複雑な気持ちです。
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