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映評 ―『子どものフィジカルアセスメント(全4巻)』―子どもを「知らない」学生の理解を促すのに最適
岩澤 浩江
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1戸田中央看護専門学校第一学科
pp.131
発行日 2012年2月25日
Published Date 2012/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102001
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社会環境の変化で身近に子どもがいないこともあり,子どもと関わりをもった経験のある学生は極めて少ない。そのため学生は,関わり方だけではなく,子どものいる家庭の様子や発達段階に合わせた日常生活援助方法などすべてにおいて具体的なイメージがつかめず,大まかな想像しかできずに,実際の場面で戸惑いを感じている。このことは,小児看護教育をより難しくしている。
子どもは,動悸や胸痛があってもうまく言葉で伝えることができず,「どきどきする」「きもちわるい」「おなかがいたい」と表現することがある。したがって,フィジカルエグザミネーションから得た情報を分析する必要性が,成人より高い。また,成人に比較して身体的,生理学的な機能が未熟であるため症状の変化が早く,容易に重篤な状態に陥りやすい。そこで異常の早期発見のために,小児の特徴を把握し発達段階に応じた的確かつ迅速なフィジカルアセスメントが必要であると考える。
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