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映評 ―『映像で感じ考える 国際看護』全4巻―国際看護の教授内容の軸となる意義と映像がここにある。
須藤 晃代
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1船橋市立看護専門学校
pp.487
発行日 2013年6月25日
Published Date 2013/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102414
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国際看護は,2010(平成22)年のカリキュラムの変更に基づき,新たに国際協力の役割を考えるために新設されたが,各教育機関はどのようにこの科目を教授すべきかと,教育方法にいまだ試行錯誤しているのではないだろうか。国際看護は,自国の現状を知ると同時に国際的な視点をも得る必要があるため,幅広い知識の習得が求められる。だからこそ,教育する側はどこを切り口に授業を始めたらよいのか悩むのである。
一般的には,「海外で看護活動をしている人が国際看護を実践している」というイメージが強いと思われる。しかし実際には,国際看護とは国内外における看護の実践活動のすべてが含まれる概念なのである。この点を理解すれば,国際看護は身近なものとなる。ただし,国際看護を実践するために必要な知識が膨大であることに違いはなく,各国の歴史,民族・文化などの社会全般の情勢を知ることが求められる。教育する側からすれば,どのように授業を構成したらいいか悩む理由がここにあるように思う。
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