発行日 1953年3月15日
Published Date 1953/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661907259
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これは簡單なことのようですが,どうしてどうして看護の仕事の上に非常に重大な問題であります。看護という仕事は,身も心も傷められている患者さんをその苦痛,不安,恐怖,焦燥から救い,一日も早く健康にして明るい希望と喜びを以て又それぞれの仕事に勵むことが出來るようにみとつてあげることなのですから,私達は先ずその看護婦という立場をしつかりと胸におさめて患者さんの質問に對うことが一番大切であると思います。
看護婦は患者さんの態度や發せられる質問によつてその患者が何を感じ,何を考え何をねがつているのかという患者の心理状態を察知することが出來るのでありますから,患者に質問された場合には其の機微を逸することなく,一人一人の患者に最も適切な應答をすることが大切なのであつて,不用意な應答をして患者の心を傷つけたり,診療目的に違背するようなことがあつてはそれこそ大變です。
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