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はじめに
本学看護学科の教育課程の特徴は,「人間性」「専門性」「社会性」「国際性」の4つの教育目標に基づいて,看護,福祉を人間総合科学の一分野としてとらえ,(1)人間を統合的・多面的に理解する能力,(2)豊かな人間性の獲得,(3)国際的視野で物事をとらえる判断能力,(4)人と人との関係性を形成し保持するコミュニケーション能力,(5)保健医療・福祉分野における情報収集と処理能力,(6)科学的思考能力を育成していくよう編成されている。さらに,地域のニーズを把握し地域に根差した保健医療・福祉活動ができることを狙っている。
これまでの看護教育は,専門性を身につけることに重点が置かれていた。しかし,現代社会においては,地域の人々の看護師に対する期待は高まり,看護師はさまざまな人々のさまざまなニーズに対応をしていかなければならない。このことにより,これからの看護教育は専門性だけでなく,人としての一般教養,地域社会における一般教養,人を看るための判断能力,ニーズに対応する能力も必要不可欠となってくる。
本学の授業科目のなかに「基礎ゼミ」がある。基礎ゼミの目的は「大学での学習生活に興味と関心を深め,4年間の学習に必要なリテラシー(読む,書く,聞く,話す)や看護の学習の基盤となるクリティカルシンキング(批判的思考)や論理的思考,物事を探求する姿勢を身につける。身近な話題からテーマを設定し,グループによる共同学習によりものの見方,考え方,まとめ方等の学習スキル(Study Skill)をセミナーを通して学習する。その学習成果をプレデンテーションすることにより,プレゼンテーション技法を身につける」ことである。
2010(平成22)年の基礎ゼミは,6名の教員が担当し,初回にその6名の教員それぞれのゼミテーマが提示され,説明が行われた。
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