特集 子どもへのがん教育
がん教育—患者会によるいのちの授業
三好 綾
1
1NPO法人がんサポートかごしま
pp.111-117
発行日 2016年2月15日
Published Date 2016/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208363
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教室で準備をしていると子どもたちが寄ってくる.「ねえ,がん患者さんって担架に乗ってくるの?」と,がん患者である私に話しかける.「私が,がん患者でね,私がお話しするのよ」と言うと「ええ!うそ!」という驚きの声.
小学生にがん患者のイメージを聞くと「寝たきり」「痩せている」「いつも点滴をぶらさげている」という言葉が羅列される.私たちがん患者が自分で車を運転をして学校にやってきて,立って話ができることだけで驚きの対象となる.もちろん,状況によってはそのような状態になる患者さんもいることを伝えたうえで,私たちがん患者には,子どもたちと同じように美味しいご飯を食べて,普段通りの生活を送っている仲間も多くいることを伝える(写真1).
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