特集 当事者に聞く 障害をもつ学生をいかに育てるか
在学中に得た私の障害に対してのサポート
瀬戸山 陽子
1
1聖路加看護大学大学院博士課程
pp.638-641
発行日 2010年8月25日
Published Date 2010/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101517
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はじめに
この話をいただいた時,自分が障害を持つ学生という立場から,看護教育に対して役立つ情報提供できるのか予測が立たず,原稿執筆をお受けするかとても迷いました。というのも,私が障害を得たのは在学中で,入学時は,障害をもつ学生が在籍することについて,大学側で検討されていたわけではないからです。
在籍していた一学生が偶然そうなってしまったことに対して,それでも卒業したいという私の意向を十二分に汲んでサポートしてくださった大学側に,心から感謝しています。私がどんなサポートを受けたかという情報が,今後,障害がある学生を受け入れる教育機関,とくに看護系の教育機関にとって,少しでも役立つことがあればと思い,今回のお話を引き受けさせていただきました。
後で触れますが,大事なのはかかわる人たちの間で情報が共有されることだと思います。この原稿が,これから障害がある学生を受け入れる教育機関と,障害を持ちながら学びたいと思う学生にとって,情報共有の場になれば幸いです。
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