特集 PBLは報われる
PBL教育を導入した成果と展望―倉敷中央看護専門学校の実践
時本 圭子
1
1倉敷中央看護専門学校教務部
pp.1082-1086
発行日 2009年12月25日
Published Date 2009/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101358
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PBL導入のねらい
本校は大正12(1923)年に創設され,看護の心を受け継ぎながら,社会の変化に即した看護教育を行ってきた。
導入当時,看護基礎教育を取り巻く環境が大きく変化しつつある中で,本校の教育の原点を問いながら,教育理念・目的・目標の見直しを行い,今後のあり方を模索していた。学生の多くは受動的な学習スタイルに慣れて入学し,学習態度も標準的な知識習得に向けての形式に沿った講義を好んでいる傾向にあり,対人関係能力の未熟さも課題であった。豊かな人間性を育むと同時に問題解決能力があり,自律性のある学生を育成したいという思いの中で,「学生の主体性を育む」教育の工夫が必要であると考えた。そこで,問題解決のための学習方法や資源の活用方法を学ぶこと,グループ学習をとおして互いに理解しながら対人関係能力を身に付けることをねらいとし,平成16(2004)年からPBL(Problem-Based learning)テュートリアル教育を導入した。
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