特集 難しくない「経営と管理」―看護教員にできること
【対談】今やっていることを「経営」に結びつける―専門学校の教員が持つべき「経営的感覚」
松原 定雄
1
,
遠藤 由美子
2
1東京都立北多摩看護専門学校
2東京都立青梅看護専門学校
pp.660-666
発行日 2009年8月25日
Published Date 2009/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101253
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看護を取り巻く環境の変化が,「経営」を考えるきっかけに
松原 人間の組織のあるところ,人間の集団のいるところには,必ず経営と管理があるわけですが,看護学校の経営と管理について書かれたものはあまりないですね。それはなぜだろうと考えてみますと,経営とか管理というのは,一言で言えば,「外部環境の変化への適応」「内部の運営の効率化」,この2つに集約できるわけですが,看護学校は,1948(昭和23)年の保助看法制定以来,看護師の養成という基本目標と制度の基本はあまり変わっていない。内部運営の効率化という点でも,看護学校は自立した組織というより病院付属のところが多く,病院の一部として経営されていると,運営の効率化の動機が内部から自動的には出てこない。
もう1つは,これは看護の特性でしょうが,看護の目的は究極的には人間性とか思いやりということで,数値では語れない要素がある。そういったことから,看護学校の経営と管理の問題はあまり取り上げられることがなかったのかなと思います。
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