連載 看護教育における海外研修の位置づけ 国際看護の視点から・3
タイ,ラオス 専門教育のなかの海外研修 国際看護学実習
佐山 理絵
1
,
高木 廣文
1
1東邦大学医学部看護学科国際保健看護学研究室
pp.256-259
発行日 2009年3月25日
Published Date 2009/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101161
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はじめに
看護職の国際的分野における活動というと,災害緊急援助や,途上国での技術移転などの国際支援活動が想起されることが多く,特別な場所や機会という印象があるように思う。しかし,外国人看護師受け入れや在日外国人の増加にともない,看護職を取り巻く環境は大きな変化が予想される。例えば,本邦での看護の現場において,外国人患者を複数受け持ち,さらに,同僚の外国人看護師と今日のケアについてカンファレンスを行う,という場面が日常のこととなる日も遠くないだろう。そうした看護の国際化に対応できる看護職を育成していくことが,これからの看護教育の重要な課題である。
東邦大学医学部看護学科は,その特色ある教育の1つとして,教育目標に「豊かな国際感覚と国際文化に関する幅広い知識を具え,将来国際医療活動の向上に貢献できる人材を育成する」と掲げており,前身である東邦大学医療短期大学時代より,国際感覚を育成するための教育や教職員の国際交流活動を活発に行っている。ここでは,海外で実施しているプログラム,特に専門領域科目として展開する国際看護学実習を紹介する。
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