特集 海外の公衆衛生専門教育—日本と比較して
タイの公衆衛生専門教育
ソムアッツ・ウォンコムトオン
1
SOM-ARCH WONGKHOMTHONG
1
1東京大学大学院医学系研究科国際地域保健学
pp.201-206
発行日 1998年3月15日
Published Date 1998/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901854
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タイ国における公衆衛生活動
タイ国における公衆衛生専門教育に触れる前に,タイ国における公衆衛生活動,つまり公衆衛生専門家が必要とされる現場の体制およびその活動をまず簡単に紹介したい.
タイ国の人口は現在54,532,300人で,面積は513,115平方km(日本の1.36倍)である.首都はバンコクであり,その人口は5,578,470人にのぼる.全国はバンコク都(Bangkok Metropolitan Administration;BMA)と75県(Province)に分かれ,さらに789郡(District),7,061タンボン(sub-district,いくつかの村をまとめる行政区)と65,310村(village)に分かれている.公衆衛生活動を行うには,バンコクではバンコク都(BMA)の衛生部(Department of Health)の管轄下にある52の保健所(タイ語でスン・ボリカーン・サタラナスック,Public Health Service Centerの意味)を通して行う.
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