特別記事
障害者が“がん”になるとき
小山内 美智子
1
1社会福祉法人アンビシャス
pp.234-237
発行日 2009年3月25日
Published Date 2009/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101157
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生きることを望まれて生まれた
私は7か月児で生まれた。55年前には保育器もなく,村医者が「この子は助からないから,家に連れていきなさい」と母に言ったそうである。
私の誕生日,6月25日の北海道はもう暖かい。それなのに母は,私の布団に湯たんぽを3個入れて育てたという。私の口も小さすぎて,母のおっぱいは入らなかったらしい。スポイトのようなものでおっぱいを飲ませていた。私の足は母の手の親指ぐらいしかなかったと言う。掌に乗っかるほどの子どもだったそうだ。
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