特集 障害と看護
「障害者」を考える—障害者とともに,社会とともに
斎藤 有紀子
1
1三菱化成生命科学研究所
pp.502-505
発行日 1992年6月1日
Published Date 1992/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900647
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誰が障害者なのか
広瀬洋子氏(放送教育開発センター)は,その研究論文1)の中で,「“handicapped”とは個人の身体的な障害と社会や物理的環境の間におきる相互関係の結果である」2)(下線筆者)という考え方を紹介している.
この解釈によれば,車いすを使っている人は,1人で階段を上る時は障害者になるが,エレベータがそばにあれば決して障害者にならない.しかし,もしそのエレベータの操作盤が高いところについていれば,その環境は,やはりその人を障害者にしてしまう.
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