一頁講座 リハビリテーション関連法律用語
1.障害者(障害者基本法)
丸山 一郎
1
1全国社会福祉協議会障害福祉部
キーワード:
障害者の定義
,
身体障害
,
精神薄弱
,
精神障害
Keyword:
障害者の定義
,
身体障害
,
精神薄弱
,
精神障害
pp.625
発行日 1995年7月10日
Published Date 1995/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107904
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- 文献概要
平成5年「障害者基本法」が成立し,12月3日に公布された.昭和45年の先駆的な「心身障害者対策基本法」を23年ぶりに大幅に改正したものである.高度経済成長の真っ只中で,障害をもつ人々の問題に関心が薄かった当時に制定されたこの基本法は,障害をもつ人々の基本的権利を明らかにし,障害者対策に関する国,地方公共団体の責務を明らかにして,障害の発生予防・医療・教育・訓練・雇用促進・年金・税制・福祉・保護・職員養成・住宅・環境改善・レクリエーション・文化スポーツなど対策全般に及ぶものでもあった.その後の国連の「障害者権利宣言」や「国際障害者年」,「国連・障害者の十年」などの影響も合わせて,基本法は障害者問題への理解や関心を高め,各施策が発展する原動力ともなった.
平成5年の改正法は,旧法の一部改正の形をとったが,名称も変わり,基本理念も追加され,新しい内容も盛り込まれた.名実ともに基本法となった大改正であった.基本法はもとより理念的なものあり,具体的施策は教育・医療・雇用・福祉など個別法律(実定法)によりそれぞれの所管省庁が対応するものであるが,基本法の趣旨を受けて実定法も改正されていく.
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