特集 教育に国際的視野を―国際看護学への道
ベトナム人留学生支援を通してみた「国際看護学」の必要性
服部 直子
1
,
箕浦 とき子
2
1日本中央看護専門学校
2岐阜大学医学部看護学科
pp.28-32
発行日 2009年1月25日
Published Date 2009/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101105
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はじめに
2009(平成21)年度看護基礎教育カリキュラムの改正案のなかで,国際看護に関する内容を盛り込むことが示され,カリキュラムの再構築に取り組む看護教員たちを悩ませている。国際看護といえば,まず発展途上国の医療現場での活動を思い浮かべる方が多いだろう。ところが現在の日本国内に目を向けると,在留外国人の増加に加えて,インドネシアやフィリピンからの看護師の受け入れが始まり,今や日本国内も国際看護の現場であるということが理解できる。
しかし実は,国内で外国人看護師が実務研修を行う,すなわち就労するというのはわが国にとって今回が初めての経験ではない。ベトナム人留学生を日本国内の看護基礎教育機関が受け入れ,国家資格取得後に国内の病院が受け入れるという事業が,1997年より日本の非営利団体によって実施されてきた。ここでは,国際看護を構築するうえでひとつの参考になると考え,本事業に携わった看護基礎教育機関のベトナム人留学生支援について紹介する。
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