『看護教育』50巻に寄せる言葉

　このたび『看護教育』が50巻を迎えられたと伺い，心からお喜び申し上げます。

　顧みますと，私が看護教育に携わり42年が過ぎ，貴誌の歩みをなぞるように今日を迎えております。故人となられた方もいらっしゃいますが，編集後記にみる懐かしい編集の方々のお名前だけでも，39人に上ります。

　新カリキュラムから始まり，強烈な学生運動の煽りを受けたあの頃から，21世紀の現在に到るまで，欠くことなく50巻を迎えたことは，編集の方々が看護師以上に看護に情熱を寄せていらしたからこそと思うのです。皆様の情熱をどんなにか心の支えにさせていただいたか判りません。

　1992年以降の看護師養成教育の高等教育化の波は，教育史上稀有な状況を示しています。この傾向は今後ますます高まると予測され，貴誌の果たす役割は絶大なものとなることでしょう。今後のご発展・ご健闘を心より祈り，お祝いの言葉と致します。