特集 災害看護論の定着に向けて
私たちが行ってきた「災害時対応」教育―開設時からの経過と展望
石渕 夏子
1
1独立行政法人国立病院機構災害医療センター附属昭和の森看護学校
pp.1090-1098
発行日 2008年12月25日
Published Date 2008/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101077
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
「災害時対応」を教育の特徴としたわけ
本校は独立行政法人国立病院機構災害医療センター(以下,災害医療センター)の附属看護学校である。1995年開校当初よりカリキュラムに母体病院の特色を生かした教育内容として,「災害時対応」という学科目名を専門基礎分野に設定している。この名称は,開設当時は看護基礎教育に「災害看護」を取り入れることの重要性があまり着目されていなかったため,専門科目ではなく専門基礎科目として設定したため,あえて「災害看護」という表現を使用しなかったということである。
母体病院の災害医療センターは,わが国の広域災害医療および救急医療の拠点病院である。平常時は455床の高度救急医療病院としてドクターカーやドクターヘリのヘリポートも整備され,その機能を発揮している。災害時には900床に増床し災害時重症患者の診療に当たると共に医療救護班の派遣を行っている。
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.