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投稿 研究報告
血液疾患患者における末梢静脈挿入式中心静脈カテーテル留置時のシャワー浴の保護に関する検討
Management of peripherally inserted central venous catheter in patients with hematological diseases during the shower
中村 悦子
1
,
橋本 由徳
2
,
吉本 靖子
1
,
佐々木 美幸
1
,
坂西 紀子
1
Etsuko NAKAMURA
1
,
Yoshinori HASHIMOTO
2
,
Yasuko YOSHIMOTO
1
,
Miyuki SASAKI
1
,
Noriko SAKANISHI
1
1鳥取県立中央病院11階南病棟
2鳥取県立中央病院血液内科
キーワード:
末梢挿入式中心静脈カテーテル
,
シャワー浴
,
アームカバー
Keyword:
末梢挿入式中心静脈カテーテル
,
シャワー浴
,
アームカバー
pp.601-605
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango25_601
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末梢静脈挿入式中心静脈カテーテル(以下,PICC)留置時のシャワー浴の保護は主に食品用ラップフィルム(以下,ラップ)が使用されているが,それ以外の方法を検討した報告はほとんどない.われわれは簡便性,防水性,皮膚低刺激性,経済性に優れたシャワー浴時の保護方法を検討した.研究期間中,本研究に同意の得られたPICC留置患者と血液内科病棟看護師を対象とした.患者にドレッシング材(ラップあり),ドレッシング材(ラップなし),アームカバー,ポリ袋輪ゴム止め保護を順番に実施しシャワー浴をしていただき,患者および看護師に聞き取り調査を行った.結果,ラップ,ドレッシング材保護は着脱が一人では困難で費用が高く,看護師は慣れており安心感がある反面,剝離時に脆弱な皮膚には注意が必要との意見があった.ポリ袋保護は費用面で優れるが,手技にコツが必要と考えられた.アームカバー保護は患者,看護師双方の評価が高く,安価なうえ防水性が高いことがわかった.患者はシャワー浴に際し一人で簡単にPICC保護ができることを希望している.その場合,巻くという方法は最適ではない.アームカバーは安価で防水性も従来法に劣らず,簡単に着脱できるというメリットがある.
© Nankodo Co., Ltd., 2020