特集 新卒1年生の居る病院
信州大学医学部附属病院でのスキルスラボの設置と活用
伊藤 寿満子
1
1信州大学医学部附属病院看護部
pp.1043-1047,1048-1049
発行日 2007年12月25日
Published Date 2007/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100822
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はじめに
新卒看護師の看護実践能力のレベルは,臨床の現場でも大きな課題である。低い場合には看護職としてやっていけるかという自信喪失や,医療事故への恐怖に直結し,早期離職に到る要因と指摘される。現任教育では,新卒看護師の看護実践能力の低下という現実を前に,看護の専門職業人として育てるためのプログラムをどのように構築していくか,効果的な方法を求めて各施設とも苦慮している現状である。
当院は大学医学部附属病院として医師のみならず看護師を含む医療人の養成に大きな責任を負っており,地域からも期待されている病院である。看護職員教育においては厚生労働省の「新人看護職員の臨床実践能力の向上に関する検討会」報告をうけ,平成15年度より専任の教育担当者を看護部に配置し,平成16年度からは看護技術研修室を開設し,看護職員の実践能力向上に向けた取り組みを開始した。
平成19年には当院のみならず広く地域に開かれた研修施設として先端医療教育研修センターを開設し,そのなかに看護教育研究支援室をオープンした。
本稿では,当院での新卒看護師育成のための取り組みと,先端医療研修センターで行っている研修の一部を紹介する。
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