焦点
看護の原点に触れた日々―JR西日本列車脱線事故から1年半
永井 祐子
pp.142-149
発行日 2007年2月25日
Published Date 2007/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100613
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「あの事故を通して,“人は弱いけど強い”ということを思い知らされました」。兵庫医科大学病院のクリティカルケア看護専門看護師・宇都宮明美さんからEメールが届いた。JR福知山線の列車事故が起きた当時,患者・スタッフをメンタル面から支えた宇都宮さんのことは,昨年2月号の本誌(47巻2号)で紹介した。
あの悲惨な事故から1年半経った今だからこそ語れることがあるのではないか。傷ついた患者さんとの関わりのなかで,看護師は何を思ったのだろう。“人は弱い,しかし強い”と痛感し,そこから看護の原点を得たという宇都宮さんから詳しい話を聞きたい。私は昨年9月,久しぶりに兵庫医大病院を訪ねた。
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